私のそっくりな彼氏
第2章「はじめてのデート」


そんなこんなで瞬綺の彼女になって、1か月がたった。
明日は、瞬綺とはじめてのデートです。これも急に昨日誘われたんだけど…

――――――――――――

「おい。紗和、今週の日曜日デートに行くぞ。」

急に2年生で、しかも大大人気の生徒会長の瞬綺が1年生であるあたしの教室に来ただけでもクラスメートが騒ぐのに、今まで黙っていたあたしと瞬綺の関係を知られ、大変な騒ぎになった。
「大橋先輩とデートって……まさか原田さんって彼女なの!?」
「まじでむかつく。顔が似てるからって調子にのらないでほしいんですけど?」

クラスの女子たちがたちまち嫌味を言い始めた。
(こうなるとは思ってたけど…)
「はぁ…」
その瞬間背中に突き刺さるような冷たい視線を感じた。
だけどそれと同時に、急に暖かいものに包み込まれた。
「これ僕のなので、あんまりいじめないでくれるかな?僕そういうのは嫌いだし、生徒会長として、関心できないな…」

「うっ…」
瞬綺…庇ってくれたんだ。
……ってかあたし抱きしめられてる!!!????

「ちょっ!!!!!」

「ん?どうかした?」
耳元で静かに囁かれた。
「///////」
やばい絶対今あたし真っ赤だよぉ………
「もう…大丈夫だから離して……」
「他に言うことは?」
「…ありがとう…………」
そして瞬綺は、よくできましたとにっこり笑って離してくれた。
「で行くの?」
「ほぇ?」
さっきのでまだ顔が赤くて、あまり聞いていなかった。
「だから、今週の日曜日のデートだよ。行くの?行かないの?」
「いっ行きます!!」
あぁ言っちゃった…。
でも嬉しいからいいか………
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