【番外編】鬼に愛された女【白雲編】
「魁、私は……」
「おーい。そなたが魁か?」
気の抜けた声が俺の名を呼ぶ
「なんだよ、じじい」
振り向くと、みすぼらしい姿のじじいがいた
「ワシの名は玄二。鬼神院の老長をしている」
「鬼神院?なんだ、それは」
「知らんのか?まぁ、元人なら仕方ないか。……鬼神院は、鬼の頭領の監視役みたいなものだ。頭領は知っているな?」
「……あぁ」
たしか、神威とかいう男
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