【番外編】鬼に愛された女【白雲編】
「くっ」
「そなたがどれほど愚かなことをしたか、まだ分かっていないのだな」
玄二が男の顎をてらえてそう言うと、男は強く睨らみをきかす
だが玄二はまったく微動だにしない
「鬼のくせに、人間にうつつを抜かすなど、言語道断」
玄二は一度男の顔を殴り、顎で俺に命令する
「その者を牢にでもぶち込んでおけ」
なにも答えることなく、俺は男を牢に連れて行く
こういった仕事を、俺は三年間続けてきた
そして三年後に、あいつに出会った