【番外編】鬼に愛された女【白雲編】
だが、急に殺気を感じた
目の前の角から男が現れた
女のように背の低い、髪に癖のある男
「貴様、何者だ。頭領の命を狙うものか?もしそうなら容赦はしないぞ」
男が刀に手を伸ばす
この男の心の中を覗こうとするが、まったく読めない
「まて、俺はその頭領に雇われた。命など狙っていない」
冷静に誤解を解こうとすると、目を細めてこちらを睨んできた
「……いいだろう。なら自分についてきてもらう。頭領に確認する」
男はきびすを返し、歩き出した