【番外編】鬼に愛された女【白雲編】
俺は黙って男の後をついて行く
この男の心の中は読めなかった
だからこの男の名も、心の声も聞けない
いったい何の能力なんだ?
俺は男の背中を凝視していると、見慣れた女が立っていた
「鋼!久しぶり!」
女は走ってこちらに来た
「……南様。お久しぶりです」
男の名は鋼らしい
そしてこの女は南と呼ばれているが、こいつは……
「お前……麗美じゃないか……」
「か、魁?どうしてここに?」
目を見開いて麗美が、いや、南は驚いていた