【番外編】鬼に愛された女【鋼編】
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「お兄様、次期頭領ってどんな方なんでしょうか?」
「さぁ。でも、噂ではかなりの方だと」
俺は近江の手を引いて屋敷中を歩き回っていた
広いな……
廊下は永遠に続くんじゃないかと思わせるほど長く、歩くたびに部屋があった
庭も広くて、沢山の花が咲き誇る華やかな庭だった
「あ、お兄様!あの人じゃない?」
近江が庭に生えている一本の木を指差す