古城のカラス


人であるということは、もうひとつ、それぞれ違うということ。


それが万物全て共有することは到底不可能であり、また共有してはならない物もある。


無闇にこの世に産み落とされた子供は親を怨まなくてはならない。


そういう『子』であり、そういう『親』であるので、そうでなくてはならないのだ。


共有していいのは『憎しみ』と『嫌悪』ばかり。



愛情など抱いて良いものではない、違うかね。







「ここの川は魚がよく釣れるんだ。
どれ、セラ、竿を持ってご覧」





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