素晴らしき日々!
第1章 普通が一番!
出会い
桜の花が綺麗に咲いて、散っていく4月。
出会いや別れ、悲しみや喜びが入り乱れる4月。
散っていく桜を見上げながら今、目の前にある幸せを噛み締める。
なんて素晴らしい日々なんだ!
去年となんら変わらない桜の姿と周りで騒いでいる人達。
千歳 真宵(チトセ マヨイ)13歳。
今日を持って中学2年生に進級しました。
「ま~よい!」
後ろから私を呼ぶ声が聞こえる。
それに答えるように私は声が聞こえてくる方に振り向く。
「ああ、唯か。君もまたいつもと変わりなく普通で私はとても嬉しいよ」
私に声をかけたのは楢宮 唯(ナラミヤ ユイ)、私の友人。
さすが私の友人と思うくらい普通の子だ。
「あ、あんたねぇ…」
口の端をヒクヒクと引き攣らせながら、私を睨みつける。
何か悪いことでも言ってしまったか?