死んだ瞳の綺麗な人間
伯人の奴。

麗をこんなんに
しやがって。

只でさえ細い麗。

そんな
麗がもっと
細くなっている。

綺麗な肌も
カサカサだ。

どうしてくれんだよ。

クソッ

麗がこんな風になっても
何にも出来ない
自分がもどかしい。

麗、麗、麗。

そんな時
俺の携帯が鳴った。

着信相手を見ると
和馬だった。

「もしもし」

「伯人が暴れてるっ!!」

はあ?

「相手わ何処だ。」

「《閻魔》だ。
それに
伯人の奴
《金狼》の格好で
暴れてるんだよ。」

「マジかよ。
とりあえず
伯人と連絡を取れ。」

「何回も電話してるけど
でねえーんだよっ!!」

チッ

「分かった。
伯人は
俺がどうにかするから
和馬達は
後処理を頼む。」

「分かった。
それと
麗ちゃんは大丈夫か?」

「あ~
麗なら
まだ眠ってる。」

「そうか。
椎。
あんまり
自分を追い詰めるなよ。
じゃあな。」

そう言って
電話は切れた。



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