七転び…八起き?
部屋に響いた高い声
その声に、私と『嵐蝶』の動きは止まる
「お願い…拓人には手を出さんといて…。」
震えるように絞り出した『舞姫』
俯いていた顔をあげれば、瞳には涙が溢れていた
「お前、何言って…。」
「ごめん拓人。やけど、これ以上私のせいで拓人が傷つくん見たくない。」
『舞姫』は立ち上がって
視線が交わった
「あんたの言う通り…。私は『舞姫』やない。喧嘩もできひん弱い人間や。」