七転び…八起き?



「事故…?」


彼女の表情は更に曇っていく



「車に撥ねられて、今は意識不明で眠ってる…。警察は、事故で処理しよったけど…絶対、山本組の仕業に決まってる!!」


グッと彼女は拳を強く握り締めた


「やから私は、兄ちゃんの仇を取るために…奪われたUSBを奪い返そうと思ったんや!

けど、そんなん何の力も無い私には無理…。
そんな時、拓人達『嵐蝶』が力を貸してくれて…。」



チラッと拓人さんの方を見ると


拓人さんは複雑そうな表情を浮かべた


「USBを盗むとき、拓人が威嚇の為に『舞姫』の存在を教えてくれた。『舞姫』を名乗れば、向こうも迂闊に手を出せんくなるって…。」



…だから、『舞姫』と『嵐蝶』が手を組んだ、か…


「けど分かってる!今『嵐蝶』の皆が追われてるんは私のせいや!
皆に…迷惑かけてるって…。」



「アホなこと言うなや!俺はただお前を助けたくて…。」




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