七転び…八起き?
ダン、とヤンキーは地面を蹴った
「正直に喋ったらしゃあなし許したる…。お前ら、総長どこやった…?」
「「「は?」」」俺達の声は見事にかぶった
「やから、俺らの総長どこに連れてったって聞いてんねん!!!」
ソイツは今にでも飛び出してきそうな勢いだった
「総長って…一体何のことだ?」
「とぼけんなや!今朝いきなり倉庫襲ってきやがって…!お前らの仲間が総長を連れ去ったのは間違いないねん!」
俺たちは首を傾げた
仲間が倉庫を襲った?
「…お前ら、何か知ってるか?」
「俺達、旅館でトランプしてたから寝てなくね?」
「あぁ。それに全員居るのは確認してる。」
そうだ、俺たちは全員で徹夜でトランプしてたんだった
なら、倉庫なんて襲える筈がない
「と、いうことだ。」
「何がやねん!俺らは正真正銘、お前らの着てる制服の奴の奇襲受けたんや!!
お前らの仲間やろが!!」