七転び…八起き?
「龍騎。」
呼ばれたその声に、青年は駆け寄った
「悪い蒼、遅くなった。」
「別に。それより、物は手に入った?」
蒼と呼ばれた青年に見せるように、龍騎は手に持っている袋を見せた
「ほんとに悪いな、蒼。姉貴のワガママに付き合わせて。」
「まぁ、翠さんには昔からお世話になってたし。まぁ、龍騎をコキ使える位大したことなくて良かったよ。」
蒼の言葉に、龍騎は苦笑いを浮かべた
連絡が入ったのは2日程前
京都に住む龍騎の姉…翠が倒れたと病院から連絡が来た
その為、龍騎は幼馴染みの蒼を連れて京都に
いざ病院に着けば、入院は必要なものの姉はピンピンしており、メロンを買ってこいとパシリを受けたのである
「ったく、族の奴等に何て言やいいんだか…。」
「特に『王神』の奴等は凄く心配してたもんな。」