七転び…八起き?
その人は、私を一度も見ずに雪乃にそう告げた。
「あ、えと…蕪木雪乃です。」
「やっぱあんたか。話は耳が腐るほど蓮から聞いてる。」
外見からは想像出来ないほど、言葉遣い悪いなこの人
けど、ほんと誰に似てるんだろ…?
「で、あんたが彼女の面倒臭いツレか。」
「はい?」
ちょっと待って
今何か、余計な言葉がついてなかったか?
「面倒臭い…?」
そう
確かにそう言った
「だってそうだろ?あんたが一緒に行きたいってダダこねたから、俺まで出勤するはめになったんだ。」