七転び…八起き?
側で聞こえた音に、私は視線だけ向けた
「…ヤンキー!」
「秋夜や、ボケ!」
ヤクザを殴りながら、ヤンキーである秋夜が私に向かって叫んだ
「チッ…一般人がでしゃばりやがって!」
「『嵐蝶』と『アイツ』が組んだっつーだけでも、ややこしいっつーのに。」
『アイツ』…?
戦いながら、私はヤクザの言葉に頭を働かせる
そういえばさっきもそんなことを言っていた
こいつらの狙いは、『嵐蝶』というより…『アイツ』の方なのか?
「…。」
聞いた方が早いか
そう結論出した私は、避けるのを止めて
ヤクザの拳を受け止めた
「!?」驚きを隠せないヤクザ
その一瞬の隙
私は鳩尾をくらわせた