七転び…八起き?


霧也の声に、俺はようやく我に帰る


「あ?」

「いや…何かすげぇ複雑そうな顔してたから…。」



複雑そうって…どんな顔だよ


「いや別に…あの集中力を学業で活かせる方法はないか考えてただけだ。」


「うわ、まるでアイツ等の保護者だな。」


「賢すぎて頭脳だけオッサン化してんじゃない?」



ヤベェ…最後の霧也の言葉が一番傷ついたぜ


まぁ確かに、こんなん考えてるって…母親じゃあるまいし…



いや…前の俺なら、こんなこと考えもしなかっただろうな


『アイツ』に…会うまでは…



「ちょっとええか?」















< 63 / 193 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop