七転び…八起き?
「…え?」
ポカン、と私は言葉が詰まった
対する日向さんも、しまった、みたいな顔を浮かべる
今…日向さん…
チッ、と舌打ちを吐いて
日向さんは私の横を通って、玄関から外に出ていく
ダン、とドアが荒々しく閉まった
「…ごめんね、祐希ちゃん。」
溜め息を吐いて、蓮さんが頭を下げた
「いえ…私は別に…。」
「あんな言い方してるけどさ、日向は怖がってんだよ。誰かが、目の前で消えること…。」
私と雪乃は顔を見合わせた
「それ、どういうこと!?日向さんに…何かあったの?」
雪乃の言葉に、蓮さんは苦笑いを浮かべて
「…俺達が高校生の時の話だよ。
同じ学校だった俺達は、ずっと一緒にいた。けどあともう一人…俺達の側にいた奴がいる。
彼女の名は立石祐菜。日向の恋人だ。」