七転び…八起き?
机に顔を伏せている日向を指でつつきながら
祐菜はアイスを食べていた
「日向、この前の模試の成績があんまりよくなくてさ…親父さんに、ね。」
蓮の言葉に、祐菜は「そっか。」と表情を曇らせた
日向の親は、有名企業の社長だ
だから昔から日向は、名に恥じぬよう…父親から厳しい教育を受けてきた
「…私の、せいかな。」
「?」蓮は首を傾げた
「成績が落ちたの、私と居るからじゃないかな?
日向は勉強しなきゃいけないのに…私、隣で煩いから…。」
「祐菜のせいじゃないだろ。祐菜の存在は、日向にとって支えになってる筈だよ?」
蓮の言葉に、祐菜は力無く首を横に振った
「時々思うんだ。日向と私は釣り合わないんじゃないかって…。他の子もそう言ってる。」