社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
今、そんな事を聞かれたってここしか見てないから分からないけど…
「私は全く狭いとは感じません」
このリビングだって何畳あるんだ?ってくらい広いし、前から住んでいたのなら壁とか汚れても変じゃないのに見た感じ染み一つない真っ白な壁。
冗談ではなく新築のようだ。
「そうか?なら、次は優子の部屋に案内する」
カップをおいて立ち上がる拓斗さんについていく。
どんな部屋なんだろうか?と胸を踊らせていると。
―――ガチャ―
「ここを使ってくれ」
キョロキョロその部屋を見ればすっからかんでガラーンとしていた。
殺風景というより何もないそんな洋室が今日から私の部屋になるらしい。