社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



「違うのか?」

「え」

「これは弁当じゃないのか?」





お弁当です!とはっきり言えば…





「それならその質問はなんだ?」





と、拓斗さんは不思議そうに首を傾げた。


どうやら私のの言い方が悪かったみたいで、拓斗さんを勘違いさせてしまったみたいだ。





「そういうわけではなくて、お弁当箱を探してもなかったのでタッパに入れたんです。だから、気付いたか気になって…」





最初からこう言えば良かったのかもしれない。


お弁当箱に見えますかじゃなく代用としてタッパを使いましたって、伝えれば良かった。





「そうだったのか」

「はい。次からはお弁当箱買ってちゃんとします。だから今回だけは不格好でごめんなさい」



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