社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
拓斗さんが結婚、しかもお相手は美人の元カノさんと。
卓土さんが言った言葉がぐるぐると私の頭の中で回り続ける。
それはまるでフライパンにこべりついた油みたいに、なかなか私の頭からははなれる事はなくベッタリと。
「…う…ちゃん」
拓斗さんが美人な元カノさんと結婚するって事は私とは離婚?
まだ18歳でバツイチなんてこれから先どうやっていけばいいの…
仕事はバイトとか見つかるとしても、18歳でバツイチになった私を誰か好きになってくれるんだろうか?
「優子ちゃん」
卓土さんに名前を呼ばれハッとし、今考えるのはやめようと頭を振る。
「なんですか?」
「ボーッとしてたから。少し気になって呼んでみただけだよ」