社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
『成功したかしら?』
「私的にはしました。そうなったのもお義母さんの説明のお蔭です。ありがとうございました」
『そうなの!?良かったわ。やっぱり娘はいいわぁ〜こんな風に料理について話せるなんて』
拓斗さんは男の2人兄弟。
『それで拓斗は何て?』
「……」
『優子さん?』
何て答えればいいのか分からず黙っていると…
『拓斗は居るかしら?』
「はい」
『拓斗に変わってもらえる?』
受話器を置き、拓斗さんを呼ぶ。
「拓斗さん」
「何だ?」
「拓斗さんのお母さんからで拓斗さんにかわってと言われました」
はい、と拓斗さんに受話器を託した私はリビングを出て部屋に向かった。