社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



‘話します!拓斗さんの眠気が飛んでくように、到着するまでずっと話せます’


なんて張り切って拓斗さんに言ったのに、うとうとしたまま寝てしまうなんて。





「すみません…」

「いや」

「拓斗さんすっごく退屈でしたよね?」

「へこむ前におりたらどうだ?」





確かにこんな場所での駐車は迷惑になる。





「ごめんなさい…!」





おりたらちゃんと謝ろうと思いもたもたとシートベルトを外した。





「うわぁ〜」





思わず溢れてくる言葉。





「行くぞ」

「はい!」





旅館の入り口に向かう。


車の窓から見ても凄かったけどこうやって車からおり直接見上げると建物の迫力が何倍も増えた気が。



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