社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
「あ、でも!拓斗さんが観光行きたいなぁと思うなら私はどこでもお供させて頂きます」
拓斗さんが何処か行くなら着いていく。
片時も拓斗さんの傍から離れたくない。
「本当はいくつだ?」
えっ、それってどういう事?
一言も喋らなくなった私を見て拓斗さんは目を細め軽く笑う。
「それ18歳が言う言葉ではないな」
「駄目ですか?」
「いや。俺に合ってるからいい」
ゆっくりするか?と言った拓斗さんの言葉に頷く。
「そういえば…」
「どうした?」
「中に売店ありますか?」
「あぁ、土産か」
お父さんにお母さんに、お義父さんにお義父さんに、青葉にもお土産を渡したい。