社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
そして我慢出来なくなったのか私の身体が勝手に動いた。
「ゆ、うこ?」
驚いたような声を上げた拓斗さんはほんの少しだけ間をあけた後、私が拓斗さんのお腹へとまわした手を上から包み込んだ。
今日は拓斗さんとくっついて寝たい。
大胆にもそう思えたから身体が勝手に動いたのかもしれない。
後ろから拓斗さんのお腹に手をまわすなんて普通だったら出来ない。
「愛してます」
「……」
「わた、しも拓斗さんを愛してます」
今のは自然でも勝手でもなく私の意思ではっきりと言った。
拓斗さんを愛してるって事。
こういう気持ちになるんだってようやくちゃんと分かった気がしたのも、好きも愛してるも何もかも拓斗さんのお陰だ。