社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
「今日は手を出さない」
「はい」
それは私も助かる…
キス以上の事が出来ない説明はしたくはないから。
「優子を大事にする」
「は、い」
私も拓斗さんを大事にします。
「ああいう形だったが優子が俺の妻になってくれ本当に感謝してる」
「……っ」
「これからも永遠に。俺は優子を愛してると誓える」
拓斗さん…
「少し顔を上げてくれないか?」
拓斗さんの胸に埋もれてた顔をそっと上げ、重なりあう視線。
「キスしてもいいか?」
聞かなくても分かりますよね?
はい、と答える前にどちらともなく唇が重なった――…