社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
携帯で調べてみよう。
検索ワードに‘夫婦 スキンシップ 方法’って検索したら沢山ヒットするかもしれないし。
まあ、考えるのは後にしよう。
まずは料理をしてからだ。
そろそろ大丈夫かな?
まだお湯だけしか入ってないお鍋を菜箸でぐるぐるかき混ぜる。
うん、そろそろ鯖入れても大丈夫かも。
「何を考えるって?」
突然後ろから話しかけられた事に驚きながら振り向いた時、ガンという鈍い音と共にとんでもない熱さが私の足を襲ってきた。
「熱…っ」
ひっくり返したんだ、とこの状況が薄々理解し始めた時に――
「優子!」
拓斗さんは私の名前を叫ぶとスーツの背広や鞄を投げ捨ててかけよってきた。