社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



「ごめ…、んなさい。料理してたから拓斗さんが帰ってきたの気付けなくて」





おかえりなさいを熱さと痛さに顔を歪め言えば…





「そんな事はどうでもいいだろうが!」





拓斗さんは声を荒らげた。


そう声を荒らげた拓斗さんの表情は悲痛と言った言葉がピッタリで、拓斗さんのいつもの顔からは想像出来ない焦ったような顔。





「大丈夫ですから」

「こんな時に嘘つくな。このどこか大丈夫だと言うんだ。こんな時は無理しなくていい」





なんで…


拓斗さんは熱くも痛くもないのに苦痛に耐えてるような顔をするんですか?





「はやく」

「拓斗さん?」

「病院に行こう。この辺りの病院はどこがいいんだ?火傷は皮膚科でいいのか??」



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