社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



歩けますと言ったはずなのに横持ちで拓斗さんに持ち上げられた私の身体。


こ、これはお姫様抱っこだよね!?





「あの、重たくないですか?」





おろして下さいよりも先に出たのはそんな言葉で。


うぅ、聞いちゃったけど重いって言われたら立ち直れないよ。





「大丈夫だ」





大丈夫にホッとして、下に視線を向ければ宙に浮いている私の足。


初めてのお姫様抱っこは不思議な感覚。


間近に見える拓斗さんの顔をずっと見ている訳にもいかないし、かと言って顔を埋めるのも恥ずかしい。


というか、さ…


これはスキンシップにはいるのかな?


それともボディータッチ??





「うーん」





どっちなんだろう?



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