社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
「今なんて…?」
「後で部屋に来てくれないかと言ったんだ」
後で部屋に来てくれないか?
「拓斗さんのですよね?」
「あぁ」
拓斗さんのお部屋に入れるんだ…!
ちょ、ちょっと待って。
これって絶妙にスキンシップが出来るいいタイミングになるんじゃないの?
マッサージしますよとか拓斗さんの肩を揉ませて下さいとか、何かしら言ってスキンシップを出来るチャンスじゃん!
「嫌ならいいが…」
「嫌なはずがないです。拓斗さんのお部屋に訪問したいですもん」
そう意気込んだよう言い立ち上がると同時に。
「すみ、ません…」
食事中に立ち上がるという行儀悪さに気付き恥ずかしくなる。