社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
どうしよう。
拓斗さんにスキンシップを出来るかもしれないと思い来たものの、実際来てみれば緊張しかない。
ただでさえ中々拓斗さんの部屋には入らないから余計に緊張しちゃう。
「こっち来たらどうだ」
「大丈夫ですよ?」
「俺が大丈夫じゃない。こっちに来い」
「はい」
そこまで拓斗さんに言われたら頷かない訳がない。
怖ず怖ずと拓斗さんに近付いていく。
「緊張してるのか」
「しますよ…。拓斗さんのお部屋なんですから」
なんて返事をすれば拓斗さんは微かに唇をつり上げた。
「見做していいのか?」
「意味が分からないです…」
「なら直球に言うぞ。夜這いしてきたと見做してもいいのか?」