社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



いや、まさかね。


流石にあの青葉でもそこまでしないと思う。





「待っててって言われたから、帰ってくるまで何か頼んで待ってようかな」





よく分からないけど、待ってなきゃいけないみたいだから。


ふぅ、と空を見上げて溜め息を吐いた。





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―――――

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「ビックリ」





ビックリしてるのは私だよ!と叫ぶ元気もなくただ呆然と青葉を見つめる。


あれから10分たって肩を落としながら戻ってきた青葉が、ぽつりと呟いた一言は‘買うのたいした事ない’だった。





「とにかく凄かったよ。想像以上に種類があってさぁどれにしようか悩んじゃってさぁ」





アハハハハ、と豪快に笑い出す青葉。



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