社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
おじさんに串田さんはそう言ってから私に視線を移した。
「大変申し訳御座いません。教育も出来も口も顔も全て悪い小沢が、大変お騒がせしてしまい申し訳ありません」
串田さんの言葉の意味がわからなくなり思わず目を見開いていると。
「優子さん!」
そんな声と共にお義母さんと、さっきお義父さんが鍵を渡していた貫禄があるおじさんと一緒に走ってきた。
それを見た周り人達が更にざわつく。
「一体なにがあったんだ?」
貫禄のあるおじさんが串田さんに聞く。
「専務、実は…」
この偉そうなおじさんは専務だったんだ。
「この小沢課長補佐が奥様に対し大声で暴言を吐いておりました」