社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
ぴったり密着した身体と身体。
拓斗さんの顔が私の髪に埋まり、身体全身で私を強く抱きしめている。
キス以上の事はせずただ抱き合うだけ。
私はこういう方が好きかも…
「優子に聞きたい事がある」
「何をですか?」
「俺の所為で窮屈になっているか?」
それって…
私は拓斗さんの口が開くのを待った。
「あの日以来正直思う。籍をいれているからと言って俺は優子を縛り過ぎではないのかと」
強く強く抱きしめられている所為で上手いように身体を動かせなくて、拓斗さんがどんな顔をしてるかどんな気持ちでそう言ってるかちっとも分からない。
「そんな俺と退屈な生活をおくって…。優子は両親に幸せと言えるのか?」