社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
「なんですって?優子さん大丈夫?」
「いや、私が悪いんです…」
私はそう言っている途中にも、お義母さんは私の手を握ってくれた。
「会長夫人と専務。この小沢が社長、いや飯田に何か言いたい事があるそうですよ」
串田さんがそう言うとお義母さんと専務さんは、視線を私から小沢課長と呼ばれてる人へと向けた。
「私は何も…。すべて串田さんのでたらめですよ。そんな事言うはずかない」
やだなー、と小沢さんは言ったけど…
「でたらめではありません」
「なっ」
「こんな教育も出来の悪い者を飯田に入れるのは気を付けてほしい。もっと厳しくやらなきゃ。そう小沢課長補佐は奥様を見てさっきまで仰ってたじゃないですか。こんな場所で」