社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
いきなり謝りだした私を見てかお義母さんや専務さんは目を大きく見開いた。
それはぶつかった小沢さんまでもが。
だけど串田さんだけは至って普通にそんな私の行動を見ていた。
「私は言われた通りです」
「優子さん?」
「私一人の所為で…。飯田コーポレーションの格が下がってしまって、本当に私は…」
お義母さんに言った通り謝って済む問題じゃないのは分かる。
飯田コーポレーションに関係者員に私が謝ったって済まされない。
「そんな事ないわ」
「お義母さん…?」
「それは上がるの間違いでしょう。優子さんが嫁いできたお陰で飯田の格はうんと上がるはずよ」
お世辞だと分かっていても嬉しい。
「ねぇ、優子さん?」