【3】キャベツの男
 私の言葉に、彼は何度も頷き、気付いてくれたようであった。

「店長さんに謝ってきます。いつもの会社員さん、ありがとうございます」

 彼は私に礼を言うと、まだ明かりの付いている弁当屋に向かって、歩き出した。
 
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