天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
幸多 千歳の鬼のいぬ間に天神学園支配計画
翌朝。

「ふぁ~あ…」

今日もやる気ゼロ丸出しで、龍太郎は天神学園に登校中。

結局昨日は早朝から叩き起こされるし、プールに落ちるし、麿にぶん投げられるし、体育教師に顎かち上げられるしで碌な事がなかった。

(思うに…)

悪い頭で龍太郎は考える。

(俺って学園一不幸なんじゃね?なかなかいなくね?ここまで不幸な奴)

はぁ…とシケた溜息。

確かにこの男もなかなかに不幸だ。

毎日のように暴行を加えられるその日常は、一歩間違えればいじめられっ子に見えなくもない。

しかし彼は知らないのだ。

世の中にはもっと、ナチュラルに不幸な女子生徒が存在しているという事を…。

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