天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
「お、おい大丈夫か?」
流石の龍太郎も心配するが。
「あー大丈夫大丈夫、こないだの野球部の硬球に比べたら全然痛くないから」
ラグビーボールを食らった直後だというのに、千歳はいい笑顔を見せた。
「てかお前昨日修学旅行行ってなかったか?何で登校してんだ?」
「ああ、昨日旅行先に着いた直後に空港のエスカレーターから転げ落ちて足骨折しちゃってさぁ、ありがちだよねぇ」
「いや…俺は過去経験ないんだが…」
龍太郎、ドン引く。
こんな身近な所に、とても不幸な人がいました。
最早隠しようもない。
幸多 千歳は傍目が瓜二つな姉に幸運全部吸い取られたんじゃないかって程の不幸体質で、とことん運がない。
天神学園最弱候補の一人で完全なる名前(名字)負け。
部活練習中のボールが直撃する、校舎三階から落下した植木鉢が直撃する、不良生徒に回避された生徒指導の蹴りが直撃する、あまつさえ吹っ飛ばされた先にあった鉄骨に直撃するなんてのは日常茶飯事なのである。
流石の龍太郎も心配するが。
「あー大丈夫大丈夫、こないだの野球部の硬球に比べたら全然痛くないから」
ラグビーボールを食らった直後だというのに、千歳はいい笑顔を見せた。
「てかお前昨日修学旅行行ってなかったか?何で登校してんだ?」
「ああ、昨日旅行先に着いた直後に空港のエスカレーターから転げ落ちて足骨折しちゃってさぁ、ありがちだよねぇ」
「いや…俺は過去経験ないんだが…」
龍太郎、ドン引く。
こんな身近な所に、とても不幸な人がいました。
最早隠しようもない。
幸多 千歳は傍目が瓜二つな姉に幸運全部吸い取られたんじゃないかって程の不幸体質で、とことん運がない。
天神学園最弱候補の一人で完全なる名前(名字)負け。
部活練習中のボールが直撃する、校舎三階から落下した植木鉢が直撃する、不良生徒に回避された生徒指導の蹴りが直撃する、あまつさえ吹っ飛ばされた先にあった鉄骨に直撃するなんてのは日常茶飯事なのである。