天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
さて、作戦第一段階、まずは龍太郎を千歳の駒に仕立て上げなければならない。

「ところで丹下君さぁ」

人当たりのいい笑顔を見せながら、千歳は話を始める。

「いつもフルボッコにされてるけど、本当は強いんだよねぇ?」

「あ?」

「私はそう思ってるよ?本当に強い人はそう簡単に実力を見せたりしないんだよ。能ある鷹は爪を隠すっての?有事の際にしか真の実力を見せないっていうかさぁ」

そう言いながらふと龍太郎の顔を見ると。

「!?」

龍太郎、感涙。

(あぎゃあ!泣いたぁっ!)

千歳驚愕。

「う、嬉しいぜ千歳…見てる奴は見てるんだな…俺の事をそんな風に評価してくれてる奴がいるなんて…」

何勘違いしてんだこのスペシャルバカ。

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