天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
完璧に計画は頓挫だ。

ここまで体を張って職員室に潜入したというのに、金庫が移動させられていたとは。

(くっそぉ、どこに行った?どこに移動させた?)

不幸体質に翻弄されるものの、千歳は実は頭脳明晰な策略家でもある。

その脳細胞が、消えた金庫の行方を予測する。

重要書類の入った金庫だからこそ、教師の目の行き届く職員室に置かれていた。

ならば金庫が移動した先も、教師の目の行き届く場所の筈。

きゅぴーん!と、千歳の瞳が光る。

「生徒指導室!ファイナルアンサー!」

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