天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
どいつもこいつも勝手な事ばかり。

(元々遡雫は俺のものだっつーの!)

鼻息も荒く、荏月は心の中で主張する。

いつから所有権が決まったのか知らないが。

「それを…どこの馬の骨とも知らねぇこんなスペシャルバカが…」

そう言いながら振り向くと。

「誰が馬の骨だ!」

龍太郎のケンカキックが荏月に炸裂!

教室の扉を突き破り、荏月は廊下に投げ出された。

「野郎!」

素早く立ち上がった荏月は猛然と突進し、龍太郎の腹部辺りに強烈なタックル!

「うぐっ!」

その勢いで龍太郎は黒板まで一気に押し切られ、背中から叩きつけられる!

黒板がミシッ!と音を立て、亀裂が走った。

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