天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
遡雫に嫌われたのでは、最早生きている理由がない。
BGMにドナドナが似合いそうな雰囲気を醸し出しながら教室を出て行く荏月。
『行き先?決まってんだろ、屋上から飛び降りるのさ』
そう背中が語っている。
しかし。
「ちょ、ちょっと待てよ荏月…」
「あ、駄目だよ龍太郎、動いたら…」
遡雫の制止も振り切り、龍太郎はヨロヨロと立ち上がる。
「決着ついてねぇだろうがこの野郎…」
「決着…?」
振り向いた荏月は、死んだ魚の目だった。
「んなこたぁもうどうでもいいんだよ…遡雫に嫌われたら、勝っても負けても意味がねぇ…」
BGMにドナドナが似合いそうな雰囲気を醸し出しながら教室を出て行く荏月。
『行き先?決まってんだろ、屋上から飛び降りるのさ』
そう背中が語っている。
しかし。
「ちょ、ちょっと待てよ荏月…」
「あ、駄目だよ龍太郎、動いたら…」
遡雫の制止も振り切り、龍太郎はヨロヨロと立ち上がる。
「決着ついてねぇだろうがこの野郎…」
「決着…?」
振り向いた荏月は、死んだ魚の目だった。
「んなこたぁもうどうでもいいんだよ…遡雫に嫌われたら、勝っても負けても意味がねぇ…」