天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
「さ、さて…」

息ならぬ吐いた血をゴクリと飲み込んで、静寂は神妙な顔をする。

「開発したからには、その効果を実証しなければならない…」

静寂は栄えあるその第一号。

こんな訳のわからない薬品を、まさか人体に投与は出来ない。

まずはフラスコから試験管に注ぐ。

ゆっくりとフラスコを傾ける静寂。

その瞬間!

「ぐはぁああぁあぁぁあっ!」

薬品、お約束の大爆発。

ドリフのコント並みに落雷を受けたみたいな頭になって、静寂は吐血しながら理科実験室の外まで吹き飛ばされる。

死ななかったのは天神クオリティ。

しかし笑い事では済まされない。

爆発の影響で理科実験室は火災発生。

小火どころではない激しい炎に包まれていた。

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