天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
その頃、龍娘と翡翠は。

「またお前か、御雷 静寂」

理科実験室の前、廊下に大量吐血のまま引っくり返っている静寂を起こす。

「爆発の直撃で吹っ飛ばされて、これだけ血を吐いて…何で死なないんだお前は。人外か?」

「龍娘、そんな事より今はこっちだろう?」

吐血している静寂を『そんな事』呼ばわりして、翡翠は川蝉の切っ先で炎上する理科実験室を指した。

大方、静寂の怪しげな実験か何かで爆発したのだろう。

流石の超人教師二人でも、この火災は手がつけられない。

「よし、最初の手筈通り生徒達を校庭に避難させよう」

「心得た」

二手に分かれて避難誘導を開始する翡翠達。

「やれやれ…」

翡翠は頭を掻く。

「これは生徒会長が帰ってきたらまたジェノサイドだな…」

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