天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
場面は変わる。

「お?」

「何?火事?」

突然響き渡る非常ベルに、龍太郎のクラスは騒然となる。

校内放送で、校庭に避難するようにという指示が告げられる。

「理科実験室から出火っつってたな」

「じゃあ御雷兄弟の仕業じゃね?」

「や、りっちゃんが何か壊した拍子に出火したという可能性も…」

「小さい天才の仕業かもよ?あの子も色々発明してるし」

避難だというのにグダグダ喋りながら歩く生徒達。

今更火事程度でうろたえない辺り、流石騒動に慣れた天神学園生徒だ。

そんな中。

「大うつけ」

融が龍太郎を呼ぶ。

「そこな娘はどうするでおじゃる?」

「ん?」

龍太郎が見ると、このけたたましい非常ベルを意に介する事なく、レーヴが机に突っ伏して熟睡していた。

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