天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
「「成程」」

まさに目から鱗。

感心したように頷く龍太郎と融。

「よし、ならばそちが行け、方向音痴」

「うぇえぇっ?何で私っ?」

融の言葉に素っ頓狂な声を上げる美葉。

「麿と龍太郎は論外じゃし、そちしかおるまいて」

「何でよ!千歳先輩もいるじゃん!」

美葉は断固拒否する。

もしレーヴのお眼鏡に適わなかったら撲殺されるかもしれないのだ。

出来れば危ない橋は渡りたくない。

「なら千歳が…」

龍太郎が千歳の顔を見るが。

「いやいやいやいやいや!」

千歳は全力で首を振る。

(天神学園乗っ取りの野望を果たしてもいないのに、こんな所で死ねるかっつーの!)

まだ諦めてなかったのか、千歳…。

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