天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
決まってしまったものは仕方がない。

「ううっ…」

涙目で恐る恐るレーヴに近づく千歳。

「し、失礼します…っ」

添い寝するかの如く、席で熟睡するレーヴの隣に座ると。

「ひゃあぁあぁっ」

レーヴはスルリと千歳の肩に手を回し、あっという間に抱きすくめてしまう。

「やっ!ちょっとそんなしがみ付かないでっ!うぎゃっ!どこ鷲掴みにしてんの!頬擦りは勘弁してっ!ぎゃあぁぁあぁっ!顔を埋めるなぁアァあっ!」

悲鳴やら喘ぎやら阿鼻叫喚やら判断に苦しむ声を上げる千歳。

まるで大蛇に絡みつかれる獲物のような光景だ。

美少女二人がくんずほぐれつ。

「こ、これは何と言うか…」

「う、うむ…ちと目の毒な光景でおじゃるな…」

思わず凝視してしまう龍太郎と融を。

「エロい目で見んな!」

美葉がスパーンッ!と上履きで引っ叩いた。

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