天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
その頃、教室。

二時間目が始まってもまだ寝ていた龍太郎は。

「!」

制服のポケットの中で鳴る携帯に気づく。

静まり返った教室に鳴り響く『ロッキーのテーマ』。

その音に気分を害したのか。

「うるっさいってのスペシャルバカ!」

超寝起きの悪いレーヴが自分の上履きを龍太郎の顔面に投げつけた!

「おぶっ!」

机から引っくり返りながら。

「……もしもし?」

龍太郎は電話に出る。

今日はどうも電話受難の相が出ているらしい。

『もしもしぃ?龍太郎?美葉だよぉぉ』

電話の向こうから情けない声が聞こえた。

『迎えに来てぇぇえ、今プールにいるんだけど、帰れないのぉおぉ』

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