天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
その頃、美葉はというと。

「あぁぁあぁぁ…」

たまたま、運よく、まぐれで、神の悪戯で、偶然にも。

購買に辿り着いていた。

コングラッチュレーション。

既に空腹は限界に達していたので、この奇跡はかなりオイシイ。

オイシイついでに早くパンを購入したい所だ。

彼女は制服のポケットから。

「じゃーん!」

何故か龍太郎の財布を取り出す。

「忍法、財布早奪いの術~!」

それは世間一般ではスリと言います。

だがそんなのは気にしないのである。

困るのは龍太郎だし。

< 34 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop